2014年6月18日水曜日

時代劇映画シノプシス「相良藩の夏」⑦希守池實


密書の大意】
・矢嶽村に名状しがたい恐ろしい疫病が発生し、感染した村人が次々に死んでいく。これを食い止めるのは不可能である。手遅れになっている。
・矢嶽村は谷川沿いにある14戸の小さな村であり約70名の村民がおり、6割がたが疫病に犯されている。
・このすさまじき疫病を矢嶽村から出さないことが第一であり、それには矢嶽村すべてを焼き払って抹殺、神隠しせざるを得ないと結論する。

矢嶽村抹殺の方法
一、      抹殺を実行する人員は、我天涯と息子の柿丸を含めて九名とする。
二、      選ばれた七名の士は、大事を終えた後、竹山(猿之谷の近くの山)の山小屋に一か月山籠もりする食糧、生活用品を準備する。
三、      夜明けを合図に矢嶽村を急襲、無言のうちに女、子供と云わず家畜の類まで一気に抹殺し、すべてを焼き払い見届ける。
四、      襲撃に際しては、全員白布で手、顔を覆い、目のみを出すだけとする。
五、      大事を終えた後は、全員身にまとったものすべてを焼き払い、湯にて身を清め、一か月間竹の山小屋にて生活、その間発病者が出なければ帰宅しても差し支えない。
六、      もし一人でも発病したら、全員切腹し、最後の者がそれらを焼き払い、自分も火の中に投身し、始末する。
・以上、一刻も待たずして実行されんことを希望する。
・藩主参勤交代の間に事なきを得る。


同日夜・城内

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