⑥同日、夕刻、繊月城
医師天涯からの密書は、藩の重役から重役へと手渡されて、読まれていく・・・
国家老 恒松義彦 54歳
年寄衆 相良嘉門 47歳
瀬戸石四朗五郎 68歳
免田伝七郎 50歳
多良木角八 38歳
読み終えた者は腕を組み、じっと考え込む、皆が読み終えるのを待っている。
「いかがいたしたものかの」
「いかがいたしたものかの」
家老恒松義彦は他の重役衆を見回す・・・
「天涯の申す通りにするより他に、手立てはありますまいて・・・」
瀬戸石四朗五郎のつぶやくような一言があり、誰もが唇を結んで
「しかたなし」
黙して同意を示す・・・
【密書の大意】
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